2005.08.28

年金の一元化について

いよいよ衆議院選挙ですね。自民党は郵政民営化を争点にしたいようですが、民主党は年金問題に焦点を当てたいようです。

民主党は、年金一元化を提唱しています。現在、サラリーマンが加入する厚生年金、公務員が加入する共済年金、自営業者などが加入する国民年金と、それぞれ別の制度になっているのをひとつの年金制度でやっていこうというものです。

理念としては、加入する制度間の不公平をなくすために、年金制度を一元化しようというのは正しいと思います。

ただ、自営業者の所得の捕捉が難しいといった問題や、所得比例の保険料負担にすることで従来より保険料が大幅にアップする人が出てくるといった問題がありますので、このままでは導入は難しいでしょう。

私個人的には、全然別の理由で一元化してほしくないと思っています。それは、今の年金制度が別々になっていて、制度間の仕組みの違いをうまく利用することによって大幅にトクすることができるからです。

所得比例の厚生年金に加入すれば自動的に国民年金にも加入することになる今の制度を利用し、自営業者(個人事業主)の立場と法人経営者の立場の両方を使い分ければ、とてもオイシイ恩恵を得ることができます。

これがすべて所得比例になると、このオイシイ抜け道のワザが使えなくなる可能性があります。

ですから、私としては、今の矛盾を抱えたままの制度を続けてもらった方がありがたいのです。

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2005.04.17

奥さんの厚生年金はどうする?

会社の経営者となって奥さんにも役員もしくは従業員として働いてもらう場合、厚生年金とは最低限のお付き合いをするだけですから、奥さんは厚生年金に加入する資格がないように調整しましょう。

なにせ、厚生年金と健康保険は、扶養している奥さんの分まで自動的に保険料を払ったことにしてくれますので、奥さんがわざわざ別に保険料を払うとなるともったいないのです。

具体的には、奥さんはフルタイム勤務の4分の3未満、かつ年収130万円未満に抑えておきます。フルタイム勤務の4分の3未満とは、週休2日制であれば3日以下、週40時間勤務であれば、30時間未満の勤務に抑えます。

で、奥さんの給料を低く抑えた分、ご主人の給料に回すか、奥さんは別の個人年金などで積み立てをしましょう。

また、ご主人の給料に回すといっても、会社の給料を上積みしては意味がありません。ご主人の保険料負担が大きくなるだけです。

以前に会社部分と個人事業部分に分けて収入を分散させる方法をご説明しましたが、もし給料を増やすのであれば、この個人事業部分に上乗せましょう。

そうした上で、小規模企業共済などの活用です。小規模企業共済の掛金は税法上、全額損金(経費)でおとせますので、一部しか経費にできない民間の個人年金などよりも有利です。

この場合、ご主人は国民年金の第2号被保険者、奥さんは第3号被保険者となりますので、第1号被保険者が加入する国民年金基金には加入でしません。

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2005.04.09

厚生年金は裏切るかも?

いままでずっと、「厚生年金とは最低限のお付き合いをしましょう」と言ってきました。具体的には、独立したら、なるべく早いうちに事業の一部を法人化し、経営者として厚生年金の加入者とするのですが、厚生年金部分は、報酬額を低く抑えておくという方法です。

こうしておけば、厚生年金の特典を享受できる権利を得ることができます。厚生年金の特典とは、例えば、老後の年金では2階部分の報酬比例の年金、遺族年金では、子供がいなくても遺された奥さんに給付される年金、障害年金では、比較的軽い3級の障害でももらえる年金です。

こうやって最低限の権利は確保しつつも、報酬は抑えておいて、将来の厚生年金の制度変更(給付内容の悪化)への影響をなるべく低くしておくことがポイントです。

厚生年金は、あくまでも賦課方式という考え方ですので、今まで払ってきた保険料が積み立てた権利として保証されているわけではありません。今現在の高齢者の年金に回されているだけです。

自分の老後の年金は、将来、自分が老後を迎えた時点の現役世代の保険料をアテにするという仕組みになっているのです。

ですので、自分が老後を迎える頃に少子高齢化が進んで今より現役世代から入ってくる保険料が少なくなれば、もらえる年金も少なくなります。

つまり、厚生年金は、今後の財政事情によって、いつ裏切られるのかわからないのです。それでも、加入することそのものには国民年金よりメリットはありますから、とりあえず早いうちに法人化して厚生年金加入者としての権利を確保しておくのです。

厚生年金は報酬比例ですが、保険料を多く払っても、それに見合うだけのリターンがあるかどうかは、今後の財政事情しだいですから(おそらく悪化しているはずです)、報酬は低くして権利だけ確保しておくのです。

こうして節約した保険料分は、小規模企業共済や、生命保険会社の個人年金などに回せば、老後の生活費も厚くすることが可能となります。

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2005.04.04

年金保険料の引き上げ見通し

この4月1日から国民年金の保険料が280円引き上げられ、1ヶ月当たり13,580円になりました。これは今後2017年まで毎年280円ずつ引き上げられる予定で、2017年以降は16,900円で固定されるとのことです。

厚生年金保険料も昨年10月に0.354%引き上げられ、現在は報酬の13.934%となっていますが、これも国民年金と同様に2017年まで毎年0.354%ずつ引き上げられ、2017年以降18.3%で固定される予定です。

これも、今後の動向しだいで変更の可能性があるとのことですから、保険料はもっと高くなる可能性もあるということです。

もらえる年金は現役世代の収入の50%を確保するとのことですが、基本的には今の水準から下がることはあっても上がることはまずありません。

少子高齢化が進む限り、小手先の改革をやったところで、根本的な解決にはなりませんから、税金から社会保険におカネをまわすとか、保険料と給付のバランスを調整するとかしか対策は出てこないでしょう。

今の消費税引き上げ論議も、主な目的は社会保障の財源にあてる為です。

こうなると、社会保険は私たちの生活リスクに備えた制度というより、一定のカネを納めて国民に再配分するという税金に近い性格になってきます。

ということは、法律に反しない程度に最低限のお付き合いをしつつ、極力節税する、社会保険でいえば保険料を安く納めることが、自分の生活を守るために重要なテーマになってきます。

いかに保険料を抑えつつ、リターン(保険給付=年金など)の権利を確保し、足らない部分を他の保険でカバーするか、これがポイントです。

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2005.03.30

一部だけを会社組織にしましょう

独立開業する場合、とりあえず個人事業でスタートしたほうがいいという話を今まで何度かしてきました。法人にすると、維持費や手間がかかりますし、法人を解散するにも手間がかかるからです。

法人化するメリットととしては「節税できる」というのが一番大きいのですが、これはある程度収入が増えてからの話です。独立して最初の収入が少ないうちは節税のメリットはありません。

ですので、とりあえず個人事業からスタートということになるのですが、出来るだけ早いうちに事業を軌道に乗せ、法人化することをめざしましょう。

個人事業ですと、国民年金と国民健康保険が前提になりますから、生活保障の面では不十分だからです(国民年金基金とか、補完する方策はあります)。

法人化すれば、経営者も厚生年金と健康保険に加入することが出来ます(というより義務です)。

でも、「最低限のお付き合い」にとどめるのが一番いい付き合い方です。まともに法人化して報酬額を設定すると、サラリーマンと同じで国に搾取されるだけです。

で、どうするかというと、「業務の一部だけを会社組織」にするのです。

物を仕入れて販売するのであれば、販売の部分だけを会社組織にし、仕入れは個人事業のままにしておくのです。

それで、販売会社の経営者としての給料は極力低く抑えれば、めでたく厚生年金と健康保険に加入しながら、最低限のお付き合いで済ますことが出来ます。

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2005.03.28

最低限のお付き合いをしよう

さて、何回かにわたって、長々と厚生年金と健康保険のひずみについて説明してきましたが、では、そのひずみをどのように突けばよいのでしょうか?

結論から言いますと、「厚生年金と健康保険とは、最低限のお付き合いをしましょう!」ということです。

厚生年金も健康保険も特典が一杯あります。ですから加入しないテはありません。国民年金や国民健康保険だけでは、生活保障は心もとないです。

でも厚生年金も健康保険も、深く付き合っても、損をする可能性はあるだけで、メリットはあまりありません。「深く付き合う」ということは、報酬が大きくて、保険料をたくさん払うことです。

逆に、「最低限のお付き合い」とは、とりあえず加入しておいて、最低ランクの報酬にとどめて、保険料も最低額しか払わないことです。

でもそんなことが出来るのでしょうか?

サラリーマンだとまず難しいですね。税金と同じですべて給料がガラス張りですから。定年まで厚生年金と健康保険と「深く付き合い続ける」だけです。

でも、独立開業するのであれば、自分で絵を描けます。その絵の描き方について、次回以降ご説明して行きたいと思います。

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2005.03.26

健康保険もひずんでいる

2階建て方式は、国民年金を救うために、厚生年金でたまったおカネを国民年金に横流しするために導入された制度です。

でも、少子高齢化で、厚生年金が財政的に持たなくなってきました。ですので、厚生年金の保険料は毎年引き上げられ、給付は抑制されて行きます。

ですので、今後、支払った保険料に見合うリターンはまず期待できないと考えておいたほうがいいでしょう。

国はとりやすいところからカネを吸い上げますから、今後もサラリーマンが狙い打ちされ、厚生年金の保険料を引き上げて、たまったおカネを国民年金の給付に回し続けるのです。

もうひとつ、重要なことがあります。健康保険です。健康保険の被保険者資格や支払う保険料の算定方法は、基本的に厚生年金と同じです。

被保険者は基本的にサラリーマンで、保険料は報酬に比例して高くなっていきます。おまけに収入のない配偶者の保険料を払わなくてもいいという点も厚生年金と同じです。

でも厚生年金と決定的に違うのは、厚生年金は保険料を多く払えば払うほど、それなりにもらう年金も増えますが、健康保険は、いくら保険料を多く払っても、わずかしか払わなくても医療費の自己負担は3割で変わらないのです。

健康保険で保険料を多く払っても、せいぜいケガや出産で休んだときにもらえる傷病手当金や出産手当金が増えるぐらいで、メインの医療費については何も優遇されないのです。

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2005.03.24

2階建て方式のひずみ②

2階建て制を導入したとき、もうひとつひずみのある仕組みを導入してしまいました。「第3号被保険者制度」です。厚生年金加入者の配偶者は、収入がない場合は保険料を払わなくても国民年金に加入したものとして扱うようになったのです。

それまでは、専業主婦の国民年金は任意加入でしたが、ほとんど加入する人はいませんでした。厚生年金で加給年金という扶養手当みたいなものがあったので、世帯として生活できる程度の年金がもらえたからです。

それが、国民皆年金というタテマエと、収入のない人から保険料は徴収できないという理由から、第3号被保険者制度が導入されたのです。

前回、最低ランクの報酬の場合、国民年金とほとんど同じ保険料で厚生年金のいろいろな手厚い特典が付いてくるという話をしましたが、配偶者に収入がない場合、配偶者の国民年金保険料を払わなくてもいいという、もうひとつ大きな特典が付いてくるのです。

自営業者で国民年金に夫婦で加入しているのであれば、2人で26,600円払わなければいけないのが、厚生年金で最低報酬ランクの保険料13,655円で、厚生年金の特典と、夫婦2人分の国民年金のリターンが得られるのです。

前回、今回と2階建て方式から来るひずみについて説明してきて、厚生年金はとてもおいしい制度のように思えてきたかもしれませんが、決してそうではありませんので、誤解のないようにしましょう。その辺は次回以降でご説明いたします。

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2005.03.22

2階建て方式のひずみ①

国民年金を救うためにあみ出された必殺技、「2階建て方式」ですが、いろいろ無理して導入した制度ですから、ひずみが生じました。

1つは、報酬比例制の厚生年金に定額制の国民年金を組み込んだことで、おかしな現象が生じました。現在、国民年金の毎月の保険料は、13,300円(4月から13,580円に上がります)ですが、厚生年金は報酬比例式で、報酬の13.934%となっており、一番最低で、標準報酬月額98,000円の場合で保険料は13,655円(これを事業主と労働者で折半)になっています。

つまり、厚生年金で最も低い保険料と、国民年金の保険料はほとんど同じなのです。

で、以前から説明してきたとおり、厚生年金は国民年金より手厚い保障がついています。

例えば、遺族厚生年金は子供がいなくてももらえますし(国民年金は子供がいないとダメ)、遺族厚生年金や障害厚生年金は加入期間が短くても300か月加入した場合の年金給付が保障されます。障害年金は3級まであります(国民年金は2級まで)し、もっと軽い障害でも障害手当金という一時金がでます。

厚生年金に加入していれば、たとえ一番下の13,655円の保険料しか払っていなくても、これらの特典が全部付いてきます。

しかも、国民年金にも加入しているのですから、その給付も全部もらえる権利があるのです。例えば、40年加入しているのであれば、794,500円の老齢基礎年金がもらえます。

国民年金だけであれば、厚生年金の特典は全く付かないのに、厚生年金にさえ加入しておけば、たとえ保険料が国民年金とあまり変わらなくても特典が一杯ついてくるのです。

ひずんでますね~。

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2005.03.20

何で年金は2階建て方式なの?

前回、社会保険制度のひずみを突こうというお話をしました。では、「ひずみ」とは何でしょう?

いろいろあるのですが、最大のポイントは、年金の2階建て制度にあります。つまり、基礎年金として全国民が加入することになる国民年金と、その上にサラリーマンなどが加入する報酬比例式の厚生年金があることです。

この2階建て方式は、昭和61年から導入されているのですが、なんでこんなややこしい制度が導入されたかというと、その当時国民年金制度が破綻しかけていたからなのです。それ以前は厚生年金と国民年金はまったく別の制度でした。

当時は年々物価が上がって行ったのですが、国民年金の保険料は定額制で、あまり引き上げると不満が爆発するので引き上げは抑え気味でした。でも年金給付は「最低限の生活費を保障する」のがタテマエですから、物価上昇に合わせてどんどん水準を引き上げていったのです。

また、もともと日本は農業国家でしたが、戦後の高度成長期で、農家をやめてサラリーマンになる人が増えてしまいました。

そうなると、国から見れば、国民年金の保険料はあまり入らずに支払う年金だけが増えて、財政的に苦しくなってしまったのです。

そこで、驚天動地の必殺技、「2階建て方式」が考え出されました。これは、財政的に余裕のあった厚生年金の積立金を、国民年金救済のために横流しする仕組みなのです。

ただ単に厚生年金のカネを国民年金の救済に横流しするとサラリーマンが怒り出すので、サラリーマンも国民年金に加入させれば、「自分も加入している制度だから」と納得させることができます。

こうして、サラリーマンは、厚生年金に加入しているけれど、自動的に国民年金にも加入しているという、不思議な仕組みが出来上がったのです。

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2005.03.13

社会保険制度のひずみを突こう

メルマガにも以前に書いたのですが、税金対策というのは単純で、いかに節税するか、払う税金を少なくするかが中心となりますが、社会保険というのは、支払う保険料を安くすればいいというものではありません。

保険料を低く抑えていて、いざ何かあったときに、保険がおりないとか、年金額が少なくて生活の足しにならないとかという事態は避けなければいけません。

で、今まで、法人の経営者の場合と個人事業主の場合、それぞれの社会保険はどう異なるかについて説明してきました。とくに年金と医療保険が、大きく異なります。

その違いを一言で言うと、法人の経営者の場合は、負担する社会保険料は大きいが、それなりに保障も大きい、個人事業主の場合は、負担する社会保険料は小さいが、保障も小さい、ということです。

これで、支払う保険料とそれから得られる保障(リターン)がバランスよく比例していれば、まだ対策も考えやすいのですが、日本の社会保険制度は、つぎはぎの改正や、いろんな政治的思惑などで、ものすごくひずみが生じています。

このひずみをどう扱うかによって、良くも悪くもなります。この辺のことについて、今後しばらく検討していくことにしましょう。

P.S
最近公私ともいろいろばたばたとしていて、投稿の間隔が開き気味になってしまっています。すみません。何とか従来のペースを取り戻したいと思っています。

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2005.02.27

個人事業で人を雇うと…②

厚生年金や国民年金は、個人事業の場合、5人以上雇うと加入させる義務が生じましたが、労働保険の場合は基本的に1人でも雇うと加入義務が生じます。

ただ、例外として雇用保険は、
①65歳以上の人を新たに雇うとき
②短時間しか働かない人を雇う場合で、一定の要件を満たすとき
などの場合には雇用保険に加入させなくても構いません。

②の短時間労働者の場合、週の所定労働時間が20時間未満であればOKです。

また、週の所定労働時間が20時間以上30時間未満であれば、雇用期間を1年未満にするか、支払う給料を年間90万円未満にすれば、雇用保険に加入させなくてすみます。

一方、労災保険は正社員かどうかとかパート・アルバイトとかは関係なく、人を雇えば必ず加入しなければいけません。

それだけ、人を雇うことは従業員の生活や安全を保障する義務が生じるのですね。最初のうちは、なるべく人を雇わず、家族でできるものは家族に協力してもらい、外部の請負業者に頼めるものは請負業者を活用するのがベターだと思います。

なお、農林水産業で従業員5人未満の場合は、雇用保険も労災保険も加入させなくていい場合があります。

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2005.02.23

個人事業で人を雇うと…①

今回は個人事業で人を雇った場合の話です。

以前に、起業する場合、事業が軌道に乗るまではとりあえず個人事業でスタートしたほうがいいというお話をしました。

また、法人であれば、人を雇った場合はもちろん、たとえ経営者一人だけであっても厚生年金や健康保険への加入義務が発生するということもお話しました。

では、個人事業ではどうでしょう?

個人事業の場合、厚生年金や健康保険は、常時5人以上雇用するようになると加入義務が生じます。

でも、飲食店や接客業のようなサービス業や、弁護士や税理士などのいわゆる士業は5人以上雇用していても、加入するかどうかは任意です。

5人以上雇うようになって、厚生年金や健康保険に加入するようになっても、経営者は厚生年金・健康保険には加入できません。あくまでも従業員だけが加入できますので、経営者は国民年金と国民健康保険のままです。

厚生年金も健康保険も、保険料は雇い主が半分負担しなければいけませんので、5人以上雇うようになると、急に負担が大きくなります。

事業が大きくなってきて雇う人を増やさなければならなくなるというのはうれしいことですが、こういったことも考慮して、採算が合うかどうか、きちんと計算して雇うべきかどうか考える必要がありますね。

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2005.02.06

専業主婦の起業①

今現在、専業主婦をされている方で起業したいと考えておられる方も多いと思います。

また、サラリーマンのご主人さんがいて、ご主人さんが週末起業をしようとしても、会社の手前、名前が出せないので奥さんの名義を借りて週末起業をやる場合もあります。

主婦の場合、一般的にパートで収入を得て家計を助ける場面が多かったのですが、パートは所詮時間の切り売りですので、起業するという選択肢も当然出てきます。

奥さんが働く場合、俗に言う「103万円の壁」というのがあり、103万円を超えるとご主人さんの配偶者控除がなくなるため、年間収入を103万円以内に抑えるケースがよくみられます。

ただ、社会保険に関しては、壁は130万円です。被扶養者扱いになっている方の年収が130万円以上になると扶養から外れてしまいます。

130万円以上になる場合、パートであれば奥さん自ら健康保険と厚生年金保険に加入することになり、それぞれの保険料を払うことになります。

奥さんが個人事業で起業する場合は、奥さんは医療保険は国民健康保険、国民年金は第3号被保険者から第1号被保険者になり、やはりそれぞれの保険料を払わなければならなくなります。

厚生年金や国民年金であれば、保険料を払えば一応老後にもらえる年金額に反映されますのでまだいいのですが、(国民)健康保険は自ら保険料を払うメリットがほとんどありませんので、130万円の壁は意識したほうがいいですね。

ここで注意しておかなければいけないのは、配偶者控除に関する103万円の扱い方と社会保険に関係する130万円の扱い方がちょっと違っていることです。

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2005.01.17

週末起業家の社会保険加入

15日(土)に週末起業フォーラムの賀詞交換会がありました。たくさんの会員と実際に顔をつき合わせてお話していると、とてもいい刺激を受けました。

独立開業や週末起業を目指す場合、1人でやっていてもモチベーションを維持させるのが難しいので、仲間を作ることはとても重要ですね!

ところで、週末起業フォーラムでは会員からメール相談を受けていますが、ときどき週末起業をやっている場合の社会保険についても質問があります。(私は週末起業フォーラムで認定コンサルタントとして、メール相談に対応しています)

最近では次のような趣旨の質問がありました。

「週末起業では、サラリーマンとしての「健康保険や厚生年金」と、週末起業での個人事業主としての「国民健康保険、国民年金」は、別々に二重で払うのですか?」

これについては、法的にも二重払いの義務はあり得ないです。
年金であれば国民年金加入か厚生年金加入(国民年金第2号被保険者)か、医療保険であれば国民健康保険加入か健康保険加入か、 それぞれいずれか1つに加入することになります。

税金の考え方とは異なり、社会保険はあくまで国民1人1人の生活の安全を守ることが目的ですので、いくつ異なった立場の仕事を 持っていようとも、加入する社会保険はひとつです。

で、サラリーマンが週末起業で個人事業主になったとしても、サラリーマンの身分として厚生年金・健康保険が優先され、 国民年金・国民健康保険への加入の義務はありません。

週末起業は最近ブレイクして浸透しつつありますが、まだまだ一般世間から見れば特殊な形態ですので、市販の社会保険の解説書に週末起業に関して説明しているものがないのは当然ですね!

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2004.12.12

奥さん(または旦那さん)の社会保険はどうなる?

サラリーマンが独立開業する場合、年金・健康保険は、個人事業であれば国民年金(第1号被保険者)、国民健康保険になります。また、法人であれば、サラリーマン時代と同じ厚生年金と健康保険のままです(保険料は実質全額自己負担)。

では、奥さんまたは旦那さん(以下では配偶者といいます)の場合はどうなるのでしょうか?これは、独立の形態(個人事業か法人か)と、配偶者が働いているかどうかによって変わってきます。

まず、個人事業で独立し、配偶者がもともと無職か収入の低いパートなどの場合で、独立後も無職のままかパートを続けるです。

この場合、配偶者はもともと国民年金は第3号被保険者であり、健康保険は被扶養者として、サラリーマンとして社会保険料を支払っていれば、配偶者の保険料負担はありませんでした。また、パートなどで働いていても、年収が130万円以内であれば同様です。

これが、個人事業として独立後は、その配偶者は国民年金は第1号保険者として、国民健康保険も自ら被保険者として配偶者も保険料を支払うようになります。

国民年金保険料は、今現在では毎月13,300円です。国民健康保険料は市町村によって異なっています(最も高いところと最も低いところで実に6.1倍もの開きがあります)。

次に法人として独立した場合は、配偶者が無職または年収130万円以内のパートなどであれば、独立した本人が厚生年金・健康保険に加入するので、引き続き国民年金第3号被保険者、健康保険の被扶養者のままです。配偶者の保険料負担もありません。

配偶者がもともと働いていて、自ら厚生年金と健康保険の加入者であれば、相手方が独立して社会保険の種類が変わってもなんら影響を受けませんので、引き続き厚生年金と健康保険のままです。

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2004.12.06

健康保険・厚生年金の加入義務が生じる場合

法人を設立した場合、健康保険や厚生年金保険は、たとえ従業員を雇っていなくても加入しなければいけないということは以前ご説明いたしました。

では、個人事業の場合はどうでしょうか?

個人事業の場合、従業員が5人以上になると、原則として健康保険と厚生年金保険に加入する義務がでてきます。ただ、例外として、飲食業やサービス業などは、5人以上雇うようになっても、強制加入ではなく、加入するかどうかは任意です。

この場合、「5人以上」とは、「大体いつも5人以上雇っている状態」をいいます。ですのでたまたま1人辞めて4人になったとしても、すぐ1人補充するのであれば、やはり加入しておかなければいけません。

また、その5人の中に、厚生年金などの適用外になるような短期的なアルバイトが含まれていても、適用外の人を含めて5人以上であれば加入義務が生じます。

ここで注意しなければいけないのは、個人事業で5人以上雇うようになって、健康保険や厚生年金に加入したとしても、あくまでも従業員が被保険者になったのであって、経営者やその家族は被保険者ではありません。

経営者やその家族は、通常は国民健康保険や国民年金の第1号被保険者のままです。ここが誤解しやすいところですが、法人の場合は、経営者も厚生年金などに加入することになりますので、法人の場合と個人事業の場合の違いをしっかりと押さえておきましょう。

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2004.12.03

雇用保険の対象外の場合

従業員を雇うようになると、基本的に労災保険と雇用保険には加入させなくてはいけませんが、雇用保険については、アルバイトや高齢者などの場合は加入させなくて良い場合があります。

アルバイトであれば、1週間の所定労働時間が20時間未満などの場合や、臨時に雇うような場合であれば加入させなくて大丈夫です。というより、このような方は雇用保険の対象外です。

また、65歳以上の人を新たに雇う場合は、正社員として雇った場合であっても、原則として雇用保険の対象外です。

ただ、アルバイトや65歳以上の人であっても雇用保険の対象となる場合があったり、逆にこれら以外の場合でも加入させなくても良い場合があったりします。この辺については、話が細かくなりますのでここでは省略いたします。よくわからない場合は、とりあえずハローワークに問い合わせてみるのが良いでしょう。

このように雇用保険は対象外がいろいろあるのですが、労災保険については人を雇えばすべて適用になります。
働いていることから生じるケガなどは正社員やアルバイトなどの身分に関係なく、雇い主が全面的に責任を負うことになっています。

まあ、こういったことが面倒くさいのであれば、外注できるものはとりあえず業者に外注してしまうというのが、いろいろしがらみもなくていいかも知れませんね。

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2004.11.30

1人でも雇うと加入しなければいけない保険

従業員を雇うようになると、いろいろ社会保険に加入する義務が出てきます。1人でも雇うと、労災保険、雇用保険に加入しなければいけません。

このうち、労災保険は、会社が全額保険料を負担することになっています。。保険料は業種によって異なりますが、商業やサービス業のように危険の少ない事業の場合で従業員の給料の0.5%です。危険度の高さによって業種ごとに保険料率は細かく分かれており、危険度が高いほど保険料率も高くなります。

雇用保険は、保険料は、会社負担は従業員の給料の1.05%、従業員も0.7%負担することになっています。農林水産業や建設業などは保険料率がもう少し高くなります。

これらは、法人であろうと個人事業であろうと、従業員を雇うと必ず加入しなければいけません。また、あくまで従業員のための保険ですので、事業主やその家族(法人の場合で役員でない社員の場合は除く)は加入できません。

ただし、労災保険は事業主であっても、中小企業などであれば「特別加入」という形で労災保険に加入することが出来ます。

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2004.11.17

社長1人の法人は?

日本の社会保険制度では、法人であればたとえ従業員を1人も雇っていない会社であったとしても、法人は強制適用ですので、社長は厚生年金、健康保険に加入することになっています。

ですが、実態としては、社会保険にきちんと加入していない法人もかなりあるようです。業績が悪くなって社会保険から脱退する法人も多いようです。

今年の初めごろの話でやや古いですが、ある社会保険事務所に、「従業員なしで法人を設立しようと思いますが、社会保険に入らなければいけませんか」と質問したところ、「法律上はそうなっていますが、社長1人の場合加入しなくても、今までそれで指摘された会社はありませんよ。」というような回答がありました。社会保険事務所でも、今まではある程度黙認してきたという実態はあるようです。

ただ、社会保険庁では、今年4月に、本来加入すべき社会保険に加入していない事業所については、強制加入を促進し、場合によっては罰則も与えるというような方針を打ち出しています。本格的には来年4月からのようですので、どの程度の動きになるかはまだわかりませんが、社会保険庁の人員の問題などもあって、いっせいにすべての会社に入ることも出来ないでしょうから、従業員の多い会社から順番に働きかけることになるでしょう。従業員のいないような会社にまで手が回るのはいつになることやらわかりません。

まあ、社会保険庁がこのような方針を出しているので、今の時点で社会保険事務所に年初と同じような質問をしたとしたら、回答のニュアンスが変わっているかもしれません。また一度質問してみたいと思います。

社会保険は強制適用といいながらも加入手続きは届出制で、自己申告みたいなものですので、社長1人でも加入義務があることを知らない人が法人設立の際、届け出なかったとしても誰も気づかないでしょう。

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2004.11.14

法人の社長となる場合は?

今までずっと、個人事業者として独立した場合に社会保険がどうなるかについて説明してきました。

では法人を設立した場合はどうなるのでしょうか?基本的には、ある程度売上の規模が大きくなるまでは個人事業としてやっていくほうがいいとは思いますが(「個人事業か法人設立か?」参照願います。)、対外的な信用の問題などで最初から法人を設立する場合もあると思います。

法人を設立してその代表者になった場合は、加入する年金と医療保険については、原則としてサラリーマンと同じで、原則として厚生年金と健康保険になります。

ただし、サラリーマン時代は、保険料は会社が半分負担しておりましたが、今度は経営する側になりますので、実質上は全額自己負担することになります。

社長も会社から給料をもらう形になりますので、給料から保険料の半分を天引きし、会社が残りの半分と合わせて保険料を納めます。ただ、経営者ですので、自分の給料の額は自分で決めることが出来ます。

厚生年金で将来もらえる年金額は、サラリーマン時代の加入期間と通算して計算されますが、年金額をもっと増やしたいと思えば給料を高くすればいいでしょうし、年金制度は今後アテにならないと思えば給料を少なくすればいいのです。

まあ、この辺は納める所得税や法人税との絡みもありますので、単純には決められませんけど…。

ただ、給料を高くすれば、厚生年金保険料と連動して健康保険料も高くなってしまいます。厚生年金は、保険料を多く納めておけばそれだけ将来もらえる年金額も多くなりそれなりにメリットもありますが、健康保険はいくらたくさん保険料を納めても医療費の自己負担は3割で全く変わりません。傷病手当金など報酬額に連動する給付もあるにはありますが、メインは医療費の給付でしょう。

私個人の意見としては、厚生年金は抜本的な改革がない限り支払った保険料に見合う年金はもらえないと感じていますので、法人となった場合の自分の給料は低くしたいなと思います。もちろん生まれた世代によって厚生年金に対する見方は違いますし、給料の額は所得税率と法人税率を勘案して決めますが…。

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2004.09.25

基本スタンス

今まで年金について説明してきましたが、このブログの基本スタンスが「サラリーマンが独立開業すると社会保険はどう変わり、何に注意すべきか」ということに焦点を当てることですので、社会保険の細かい仕組みなどは結構省略しています。

例えば、遺族年金や障害年金の受給要件に「保険料納付要件」というのがあり、大雑把にいうと、加入期間のうち3分の2以上できちんと保険料を納めていないといけないのですが、普通のサラリーマンであれば、厚生年金で会社がきちんと納めており、未納は発生しないはずですので、ここでは省略しています。

また、年金額の計算式でも物価スライドなどがありますが、サラリーマンでも独立開業者でも共通のことでもあり、とりあえず説明は省略しております。

あくまでもサラリーマンが独立開業したとき社会保険がどうなるかに焦点を当てていきますので、社会保険の正確かつ詳細な仕組みについて知りたい方は、市販の解説本をごらんいただければと思います。

今までいろんな解説本を読みましたが、どの解説本も読者層を絞っていないことと、正確に説明しようとするためにかえって読みづらくなっているなーという感じがしていたのが、このブログを始めようと思ったきっかけです。

ですので、このブログで大きな違いを理解したうえで、より細かい点は解説本でチェックするという使い分けをしていただければと思います。

また、独立開業するにしても、法人を設立するか、個人事業として開業するかで、社会保険も全然変わってきますが、とりあえず個人事業でスタートしたほうがいいという考えから(「法人設立か個人事業か」参照)、今まではすべて個人事業の場合で説明しています。

おいおい、法人の場合についても説明いたしますが、とりあえず個人事業として独立した場合についての説明がしばらく続きますのでご留意ください。

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2004.07.10

個人事業者の社会保険

独立開業する場合、とりあえず個人事業からスタートしたほうがよいと言いましたが、ではサラリーマンから個人事業者に変わると、社会保険はどう変わるのでしょうか。

基本的には次のようになります(例外も選択できますがこれは改めてご説明いたします)。


主な目的            サラリーマン → 個人事業者

老後の生活資金        厚生年金  →  国民年金

病気の医療費など       健康保険  →  国民健康保険

業務上の事故の医療費など 労災保険  →  国民健康保険

失業したときの生活資金   雇用保険  →  なし

老後の介護費用        介護保険  →  介護保険


で、給付(年金額や補償の範囲など)は、個人事業者になると、だいたいサラリーマン時代より不利になります。

ですので、生活リスクが、サラリーマン時代より大きくならないよう、公的制度や民間の保険を含め、いろいろな方法でカバーしていく必要が出てきます。

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2004.07.05

独立開業した場合の社会保険

独立開業する場合、法人(株式会社や有限会社など)にするか、個人事業者として開業するかによって、あなた自身が被保険者となる社会保険はかなり異なってきます。

法人であれば、厚生年金や健康保険に加入するという点では、基本的に今のサラリーマン時代と同じです。前回お話しましたように、保険料の半額会社負担はあなた自身が負担することになりますが、実質的にはサラリーマンでも、自分自身がすべて支払っているようなものですから、気にする必要がありません。

ただ、雇用保険には加入できなくなります。雇用保険は、雇われ人が失業した場合に、一定期間生活費を面倒見てくれるものですが、独立開業して経営者になれば、「失業」という概念はなくなります。

たとえ売上がゼロであっても、仕事はしているので失業ではありません。独立開業すると失業手当などあてにせず、いかに自分の収入を増やすかを考えましょう。

また、個人事業者として独立開業する場合は、原則として、厚生年金ではなく国民年金(第1号被保険者)に、健康保険ではなく国民健康保険になります。法人設立の場合と同じく、雇用保険には加入できません。

国民年金や国民健康保険になると、厚生年金や健康保険に比べて、保障や給付の面でいろいろ少なくなる部分が多いので、いざというときの生活リスクを低減するために、その分を民間の保険などで補完する必要が出てきます。

この辺のことは、おいおい詳しくご説明していきたいと思います。

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2004.07.01

会社負担の社会保険料も給料のうち

厚生年金などの社会保険料を、「会社が半分負担してくれている」というのは錯覚に過ぎません。会社は決してボランティアであなたの社会保険料を負担しているわけではないのです。

会社は、従業員の給料を算定するとき、もろもろの社会保険料込みで、人件費を計算します。

例えば従業員の月給50万円とすると、会社は社会保険料込みで人件費として約56万円で計算します。逆に言えば、会社として、損益分岐点を分析して人件費が50万円までしか出せないと判断したら、その従業員の給料は45万円程度になってしまうのです。

これは言い方を変えると、「従業員が自分で支払う社会保険料のうち、半分を会社名義で支払っているだけ」ということもできます。

「半分が会社負担」というのは、サラリーマンの負担感を低く見せるためと、会社に徴収業務を代行させるための、国の巧みな仕掛けと思ったほうがよいでしょう。

独立・開業を考えたとき、社会保険が全額自己負担になることを躊躇されるケースが多いと思いますが、決して「会社が負担してくれているわけではない」と、発想を切り替えることが重要です。

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2004.06.27

独立したら社会保険料の負担はどうなる?

サラリーマンは、社会保険料(ここでは労働保険も含めて説明します)として、基本的に厚生年金保険料、健康保険料、雇用保険料の3つ(40歳以上の場合は介護保険も加わり4つ)が給料から天引きされていると思います。

それぞれの主な内容を一言でいうと、次のとおりです。
・厚生年金保険:老後の生活費を、年金の形で将来もらうことが出来る。
・健康保険:病気などで医者にかかった場合、総費用の3割の自己負担で済む。
・雇用保険:失業したとき、一定期間生活費がもらえる。
・介護保険(40歳以上の場合):老後、介護が必要になったとき、総費用の1割の自己負担で済む。

それぞれの保険には、これ以外にもいろいろな給付など見返りもありますし、例外もありますが、一番の基本はこんなところです。

では、脱サラして独立開業すると何がどう変わるのでしょうか?
一番大きいのは、例えば法人として独立した場合、負担が基本的に今の2倍になるということでしょう。

厚生年金であれ、健康保険であれ、サラリーマンの場合、原則として会社が保険料の半分を負担しています。

たとえば、厚生年金の保険料率は、現在13.58%ですが、サラリーマンと会社が6.79%ずつ負担しあっています。

これが、独立開業するとすべてあなた自身が負担することになります。

独立開業すると負担が今の2倍になってしまうのは大変だ!と思われるかもしれません。
でもそれは、あらかじめ決まった給料が約束されているという前提で物事を考えてしまう、サラリーマン的発想です。

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2004.06.24

今後サラリーマンにとっての社会保険はどうなっていくか

日本における年金などの社会保険の仕組みは、今のような少子高齢化が続く限り、払い込んだ保険料に見合うだけのリターンが得られなくなることは間違いありません。

最近、国会議員の未納問題で話題になっているのでご存知の方も増えてきましたが、日本の年金制度は、自分が払った保険料が自分のために使われるのではなく、高齢者の年金の支払いのために使われる仕組みになっています(これを「賦課方式」とか「世代間扶養」といいます)。

将来自分が受ける年金は、自分が積み立てるのではなく、次の世代が払う保険料が財源になるのです。

ということは、少子高齢化が続く限り、年金制度を維持するためには、高齢者の年金の財源をまかなうために現役世代の保険料を値上げし、一方で年金の給付水準を低くする以外に方法がないのです。

今の年金改革法案など国で議論していることは、基本的には「バナナの叩き売り」の世界で、「保険料の引き上げ幅」と「年金の引き下げ幅」をどこで妥協させるかだけです。

今回の年金改革法案は、国は「100年安心プラン」などといっていますが、バナナの叩き売りの妥協点を決めただけで、何の解決にもなっていません。

実際、先日発表された合計特殊出生率(女性が一生に産む子供の数)は、すでに年金改革の前提となった予想値より下回っており、早くも改正後の年金制度の維持が怪しくなってきました。

健康保険も同じです。老人の医療費の財源は、基本的には現役世代の保険料ですから、これも少子高齢化がすすむ限り、「保険料の引き上げ幅」と「医療費の自己負担の引き上げ幅」の妥協点をいつまでも議論されるだけでしょう。

結局、サラリーマンであっても自営業者であっても、国の社会保険制度では、将来、支払いに見合うリターンはほとんど期待できないでしょう。

ですので、私たちは、国の社会保険制度をだけをあてにせず、自助努力で将来の生活保障の方策を考えなければなりません。

でも法律上ではすべての国民は何らかの年金制度、健康保険制度に加入することが義務付けられています。

私は、「未加入」など違法行為を奨励しようとしているのではありません。「国の社会保険制度だけでは生活は守れないと割り切り、あとは自分でより有利な方法を探して補いましょう」ということです。

しかし、サラリーマンであるかぎり、厚生年金保険料と健康保険料でかなりの金額が毎月給料から天引きされ続けます。

国にとって、これだけカネを徴収しやすい人種は他にありません。ですから、今後も国は、サラリーマンを狙い撃ちにした増収策を打ち出してくるでしょう。

サラリーマンは、給料がある程度決まっているのに、社会保険料だけが今後ますます多く支払わなければならなくなっていくのです。

一方、独立開業すれば、事業の形態(個人事業か法人か)によって、国民年金だけか厚生年金にするかを決められますし、小規模企業共済などいろいろ老後対策に有利な制度もあります。厚生年金しか選択できないサラリーマンより、選択肢が増えてきます。

なんといっても、独立すれば、収入は努力しだいで青天井です。少なくとも、給料が増えず、社会保険料だけが増え、他に逃げ道がないサラリーマンよりもいいと思いませんか?

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2004.06.21

社会保険は独立開業の際の不安の1つ

年収300万円時代到来などと言われ、今のサラリーマン生活に不満や不安があり、活き活きとした自分を取り戻すためにいつか脱サラして独立・開業したいと考えている人はたくさんいるのでしょうね。私もその一人です。

でも、「独立したら、年金や健康保険はどうなるの?」、「サラリーマン時代に比べて不利になるのでは?」「万が一のときの生活は大丈夫?」と不安な方も多いと思います。

一方で、最近、何かと話題になっている年金問題。将来保険料が引き上げられる上、せっかく毎月高い保険料を払っても、「将来、自分が何歳から年金をもらえるのか」、「払った保険料に見合うだけの年金がもらえるのか」など、年金への不信もつのるばかりですよね。

サラリーマンを続けていても今後どうなるかわからない年金問題、まして、将来独立した場合の生活保障については、ますます不安になるのは当然のことですね。

しかし、社会保険の仕組みを理解し、正しく対策を立てれば、独立・開業しても心配ありません。

というか、官僚や国会議員の思惑でコロコロ変わる国の制度に従うしかないサラリーマンより、独立・開業した方が新たな選択肢が増えていい面もあるのです。工夫の仕方によっては、より効率的・効果的にすることも可能なのです。

私はサラリーマンですが、ゆくゆくは独立開業したいと考えており、社会保険労務士やFPの資格を有していることから、
・サラリーマンと独立開業した場合の社会保険はどう変わるか?
・独立開業した場合、生活保障はどうすればよいか?
・税金面も含め、損しない方法、得する方法は?
みたいなことをいつも考えています。

そこで、このブログでは、社会保険の仕組み、得する方法・損しない方法などについて説明することで、独立開業することへの不安を減らし、さらには、起業に関連するさまざまな知識・ノウハウにも触れて行きたいと思います。

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