まず、国民年金から見ていきます。個人事業者になると厚生年金から国民年金に変わりますが、これは正確に言いますと、国民年金の第2号被保険者から第1号被保険者に変わるということになります。厚生年金に加入しているということは、自動的に国民年金にも加入していることになっています。
ご存知の方も多いと思いますが、日本の年金制度は、いわゆる「2階建て」制になっており、国民年金は1階部分、厚生年金は2階部分になります。
サラリーマン時代は、給料の13.58%を厚生年金保険料として納めています。例えば、月給30万円であれば、本人と会社がそれぞれ20,370円ずつ、合計40,740円負担しています。
厚生年金保険料は、国民年金の保険料込みで払っており、この40,740円の中には、国民年金保険料13,300円も含まれています。国民年金保険料13,300円は所得金額にかかわらず一律です。
しかも、扶養している奥さんがいる場合は、奥さんの国民年金保険料も込みになっています。世間では、専業主婦は保険料も負担していないのに国民年金をもらえるのはおかしいという議論もありますが、これはちょっとニュアンスが違います。
国民年金の設計が、「専業主婦の保険料は、旦那さんも含めたすべてのサラリーマンが分担する」というルールで、独身も含めたすべてのサラリーマンの厚生年金保険料には、すべての専業主婦の保険料が含まれています。
もし仮に、専業主婦から国民年金を徴収するという制度変更があれば、サラリーマンの厚生年金保険料が下がらないとおかしくなります。「専業主婦にも公平に負担していただくことになりました」などと実質保険料増額になるような社会保険庁の陰謀は見過ごさないよう、きっちり監視しておく必要があります。
話がそれましたが、個人事業者として独立開業すると、給料30万円の人が40,740円の厚生年金保険料を負担していたものが、本人と奥さんの国民年金保険料13,300円ずつ、合計26,600円収めることになります。
もちろん、奥さんが会社で働いていて厚生年金に加入しているのであれば、奥さんの国民年金保険料は支払う必要はありません。
で、サラリーマン時代40,740円であったのが、独立すると夫婦あわせて26,600円、奥さんが厚生年金に入っていたり独身の場合は13,300円で、保険料負担としては軽くなります。
でも、国民年金は厚生年金に比べて、補償内容などがかなり落ちますので、国民年金だけだと不十分です。この辺について、次回以降一緒に考えて行きましょう。